HOLUX M-241を(取り急ぎ)導入してみた。

CHDKのお陰でカメラライフが更に充実しつつある昨今、撮影データの現像フローにおいては当初必要としていた環境がほぼ整いつつある。
しかし、どうしても現有のハードウェアではカバー出来なかった領域がたったひとつだけあった。それは、撮影した際の位置情報(ジオタグ等と呼ばれる)の埋め込みである。

ジオタグを埋め込む為には、必然的にGPSハードウェアが必要となる。手持ちのFOMA N905iにもGPS機能は搭載されているが、流石にFOMAデジカメを連動させるのは非現実的である。
となればデジカメ専用にGPSハードウェアを導入する必要があるが、Canonは純正のGPSオプションをリリースしていないし、汎用のGPSロガーも家電量販店レベルではなかなか手に入れ難いのが現状。おまけにどれを選んでいいのかもよくわからない。

Webで色々調べてみた結果、デジカメへのジオタグ埋め込み用としてはHOLUX社(ホラックスと読むらしい)の『M-241』というGPSロガーがなかなか評判らしい。
特にMac環境で動作する事が大前提である上、出来ればヘンなアプリを経由せずにデータを取り込めた方が望ましい。ぶっちゃけTerminalとか使いたくないし。その点においても、M-241はBluetooth経由での無線接続が可能で(※但し、姉妹品のM-241CはBluetooth機能を搭載していないので要注意)、データ取り込み用のMac版フリーウェアも幾つか存在するとの事。
ここまでの情報が出揃った時点で、候補はM-241一本に絞られた。

購入に当たってはWebを利用するつもりだったのだが、Amazonとか専門業者のサイトとかを覗いてみると結構いいお値段だったりして。
一方ヤフオクでは新品もそこそこ安い値段で出ていたりしたので、今回はヤフオクで落札する事にした。
発送が台湾からで、尚且つ旧正月を挟んでしまった為発送まで10日位待たされてしまったものの、一昨日無事に現品が届いた。

まずは外装から。
ブリスターパックの外装写真はWebでもチラホラ見掛けていたのだが、実際に届いてみたら開封自在なショボいパッケージだった。

こちらはM-241本体。
外観には特に傷っぽいものも見受けられなかったので、一応新品なのだろう…(自己暗示)。

んで、早速娘。FCイベに出掛ける際に持ち出してみたww
家を出る時にちょっとバタついていた為、付属していた紙マニュアルだけ持って…いったのだが、ようやく電車の中で開いた紙マニュアルには具体的な使用方法なんてこれっぽっちも書いてねぇでやんのorz

仕方がないので、まずはEneloopぶっ込んで電源を入れてみる。電池のフタが余りにチャチ過ぎて、ちょっと不安を煽られる。
無事に液晶パネルは表示されたのだが、どうもGPSを捕捉している気配が感じられない。時刻表示も‘–:–:–’のままで、GMTを設定出来る所までは分かったのだがどうやったら肝心の現在時刻を設定出来るのかが分からない。

あれこれいじくり回してみた結果、時刻情報についてはGPSから直接受信しているようで、電源を入れて暫く待ってみたら無事表示されるようになった。それと同時に、現在の緯度・経度情報も確認出来るようになった。
詰まる所、M-241はGMTだけ設定したらおとなしく待つというのが肝心らしい。

暫くいじっていたら‘Setting’メニューから色々いじれる事もわかってきた。
取り敢えず、家に帰るまで使わないBluetooth機能はOffにしておいた。


昨日の時点ではログを取得する所までで終わっていたので、今日は実際にログデータを地図上で確認してみる事にした。

■必要なもの

  1. 青歯ことBluetooth接続可能なMacintosh本体
  2. GPSPhotoLinker
  3. Google Maps

…たったこれだけ。

■手順

まず、Mac上で【システム環境設定→Bluetooth】を開き、Bluetooth機能を‘入’にする。
続いて、‘+’ボタンから接続するBluetooth機器を追加する。M-241側のBluetoothが有効であれば、設定アシスタントから‘HOLUX_M-241’として自動認識してくれる筈。

M-241と接続出来ている事を確認した上で、GPSPhotoLinkerを起動する。左上の‘Download’ボタンから‘Holux’‘HOLUX_M-241-SPPSlave’を選択してReturnすれば、GPX形式のGPSログがダウンロードされる。
データが正常に取得された事を確認したら、M-241本体のログを削除しておくべきだろう。

GPSPhotoLinkerは元々写真データにジオタグを埋め込む事を目的としたアプリケーションなので、単独では地図上に移動経路を表示する事が出来ない(Manualタブの‘View on map’ボタンから、各トラックポイントの点情報を個別に表示する事は可能)。
そこで、Google Maps上にGPXファイルをアップロードして移動経路を表示してみる事にする。

こちらも至って簡単で、Googleアカウントを取得してからGoogle Mapsにアクセスし、【マイマップ→新しい地図を作成】から適当な名称の地図を作成する。このとき‘インポート’というリンクが表示されている筈なので、ここから『KML をインポート』というウインドウを表示させる。
現状ではKML、KMZ、GeoRSSが対応フォーマットとされているものの、少なくともファームウェアバージョン1.12のM-241からGPSPhotoLinker経由で取り込んだGPXファイルはそのままアップロード出来た。

■表示結果

んで、昨日のログを表示してみたのだがそれなりに捕捉出来ている模様。
既出の情報にもある通り、高い建物の周辺ではかなり精度が落ちるようで、最悪の場合測定点が数十メートルも飛んでしまっている。実際、今回の測定結果においてもカンダコーポレーション有明までの経路が存在するが、そもそもディファ有明より東側には行ってない。おそらく、入場口周辺の屋根がある辺りで計測が途切れてしまったんじゃないかと思う。
また、国際展示場駅に向かってラインが飛んできているのも確認出来る。千奈美に、ラインの飛び元は大崎駅周辺。大崎から国際展示場までは地下鉄なので、当然ながらGPSからは捕捉出来ていない。
いずれにせよ、屋外で撮影した写真にジオタグを付加する目的においては必要十分な精度が得られていると言えよう。無造作にポケットの中に放り込んでおいた状態でもこれだけ計測出来ているのだから御の字だろう。尚且つ、Macでこれだけお手軽にデータがハンドリング出来るというのも有り難い。


一方、残念なのはMac環境からM-241のファームウェアをアップデート出来ない事。最新バージョン(v1.13)では速度情報のログも取れるらしいのだが、わざわざBoot Camp経由でアップデートするのも面倒。
あと、電池のフタがヤワなのはホントどうにかならんもんですかね?? 連続駆動時間が12時間という点からもそこそこ頻繁に電池交換が必要になるものと思われるのだが、フタの作りが余りに貧弱過ぎて壊れるんじゃないかと心配させられる。

ジオタグを活用するという観点では、例えば地図情報と完全に連動したフォトアルバムがサイト上で自動生成出来たりすると楽しそうだ。これに関しては既にGoogle MapsとPicasaの連動によって実現している機能だが、その為だけに別途Picasaで写真管理するってのはちょっとイヤ。
WordPressのプラグインとして、或いはiPhotoのWebアップロード機能でカバー出来ると嬉しいんだがなぁ。

以下、ジオタグをGoogle Mapsに表示する上で大変参考になったサイト様。

あと、日本語マニュアルはこの辺とかにも落ちているので一読しておいた方が宜しいかと。

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