遂に夏期休業‘第1段階’突入。

朝n(しつこい)。
今日は朝からガンプラです。昨日今日と超幸せです。
…と、少々真面目に「どうして今更myガンプラブームが来てしまったのか」語る事としようか。

最大の理由は‘純粋にモデリングを愉しむ精神的余裕が出来た’こと。中・高時代Hobby Japan片手にガンプラを作っていた当時は、とにかく‘作例そっくりに作る’ことばかりに気を取られていた気がする。しかし、HJの作例が必ずしもお手本になるとは限らないことなんぞ当たり前の事実であって、若かりし当時の自分はその事実に気付く余裕すら無かったという訳だ。そして大学受験を機にHJを読む時間的余裕が無くなってしまい、MAX渡辺のクソ面白くでもない近代ガンダム批評に嫌気が差してHJの定期購読を停止。そして今日に至って再度ガンプラと向かい合い、ようやくその面白さが見えてきた。
というのも、ガンプラはプラモデルでは無く‘プラトーイ’だったのである。それをフル可動にして完璧に塗装して、なおかつパーツを動かしても塗料が剥げないように云々…なんて端から無理な話である。私のように‘綺麗に作って飾っておきたい’人間にとってフル可動にする必要性等皆無であり、従ってHGやMGのようなアクションフィギュア的なものよりも安い1/144モデルの方がより遊び甲斐を感じ得るのである。プラモデルを素材にフルスクラッチと見紛うまでの改造を施した所でなかなか完成に至らないのは至極当然で、素体を活かしてどれだけ自分のイメージに近付けられるか…それこそが本当の愉しみ方であるように思う。

あと、長年の経験から各種マテリアルの特性を心得た事も無性にプラモが作りたくなった理由。接着剤やプラパテは2-3日で乾燥するだの1週間は放っておくべきだのといった記事をよく見かけたものだが、実際には1週間程度放置しておいても塗装後に接着面が浮いてきてしまったりパテがヒケてしまったりと散々であった。ポリパテも何種類か買い揃えて試してみたが、どれも気泡が大量に発生してしまったりベースのプラスチックを著しく侵したり、プラモデルの改造には適していないというのが実状だった。HJ上でベタ褒めされたSSP-IIやSSP-HGも、実際に使ってみると思うように固まらないわ、切削性云々以前に強度が全然足りないわ、爪で引っかいた跡が残っちまうわ。
こういった知識を基に、今回は殆どの改造をプラ板工作によって行なっている。全体をプラパーツメインで工作する事により、素材の加工性が均一化され、スジボリや塗装といった行程が非常に簡略化される。接着剤はポリスチレンの含まれていない流し込みタイプを使用する事で、極力キットの素材だけで接合を行なうよう心掛けている。
そしてランナーに付いているプレート状のパーツもプラ板の代用品として使用する事で、極力ゴミが出ないようにも配慮している。殊プラモ製作というのは環境破壊を促進すること以外の何者でも無く、極力工作時の無駄を減らす努力がされて然るべきなのである。ましてやニコイチして余ったパーツを捨てる等以ての外である。
そして何より、従来は真っ先にポリパテやエポパテで済ませてしまった箇所をプラ板加工で置き換えるということは、それ自体が知的要素を含んでいて非常に楽しい。例えば厚物パーツのくり貫き穴をプラ板でふさぐというのは技術的にかなり難しい作業となるが、実際に削り出したプラ板がぴったりはまってくれると気分は最高である。

今となって思えば、バンダイやホビージャパンは本当のガンプラの作り方を提示し切れていなかったのだろう。今日においてもMGシリーズの乱発やクソ面白くでもないMSV展開等、その後遺症が尚も尾を引いている。彼等は本当にプラモデルの遊び方を心得ているのだろうか、ここで敢えて問い掛けてみたいと思う。