Core 2時代のモバイルDTMマシン選び。

昨晩Blogの更新を終えてさぁ寝ようと思った所でいきなり携帯電話から『キラキラ冬のシャイニーG』(←着信音)が。
久々に悪友E氏(※数少ない玉置成実時代からの友人)からの電話だった。

んで、電話の内容ときたらいきなりこんな話ですよ。

  • バンドやる事になったからパソコンが必要になった。
  • 取り敢えず打ち込みやりたい。
  • あわよくばライブの時マシン持ち込んで音鳴らしたい。

取り敢えずこのテの話振られた時は必ずMacBook薦めるコトにしてるんだがMacの名前を口にした途端「知り合いがMacは敷居が高いから辞めろって言ってた」って…orz
あー、これだからドザはいつまで経ってもドザなんだろうな…とリアルに痛感。

それはさておき、この機会にDTM向きのマシンについて考えてみるのも一興と思ったのでメモ程度にまとめておこうと思う。

1. MacかWindowsか?

まず、一番最初に悩むべきポイントはココ。
ある程度ソフトウェア揃っているのであればそれらが対応している方を選ぶに越した事は無いのだが、ソフトもロクに揃っていないとした場合にさてどっちを選ぶべきか。

この時点で、迷わずMac選ぶべきだと思うんだがなぁ…。

と言うのも、現行のMacにはかなりヘヴィなDTM用途に耐える『GarageBand』が付属している。
簡単な打ち込み程度であればMac一台買ってくればすぐ出来るし、USBキーボード買ってくればドライバレスですぐ鳴らせるし。こんなコト、Windows PCではまず考えられないだろう。

また、純粋にハードウェアとして見た場合にもMacに一日の長がある。Macは確かに価格面でも高く、何となくお高くとまっている印象を受けてしまうというのも致し方ないであろう。しかし、昨今のMacに搭載されているCPUはIntel Core 2。チップセットもWindows PCと共通のものを使用しており、唯一違う点を挙げるとすれば独自の温度管理モジュールやネットワークモジュール位なものである。
単純な価格だけの比較であれば、無論Windows PCの方が量産効果も相まって安価なモデルが容易に見付かるであろう。また、重量や寸法に関してもユーザの要望に応じたモデルがすぐ見付かるに違いない。しかし、単純なハードウェアのスペックとして見比べた場合にWindows PCは‘安かろう、悪かろう’な代物が極めて多く、現行のMacと同等の処理性能を持つWindows PCは価格も同等となってしまうか、むしろMacの方が安い位なのである。

また、接続インタフェースについても十分に考慮しておくべきである。
下位モデルのMacBookですらUSB2.0、FireWire(IEEE1394)、Gigabit Ethernetに対応しており、DTMで想定される凡のハードウェアは接続可能である。

というコトで、MacにするかWindows PCにするかなんて最も初歩的なトコロで悩んでいる人は絶対にMacを選んだ方がいい。
また、小型モバイルのWindows PCを所望されるのであれば根本から考え直すべきである。こういった類のハードは駆動時間を優先する反面処理能力が犠牲となっており、殊ハードなDTM用途には絶対に向かない。特に生ライブで音を鳴らしたいとかいった要望があるならば、マシンスペックをケチると即レイテンシー(※噛み砕いて言えば再生遅延)の発生に悩まされる事になるだろう。

あと、現行のMacではWindowsが走る。
最悪こっちに逃げるってのもテなんじゃないかと思うんだけどやっぱMacいいよMac

2. MacBookか、MacBook Proか、はたまたPowerBook G4か??

先にも述べた通り、2007年以降発売のMacBookシリーズは全てIntel Core 2を搭載している。それより以前のMacBookシリーズ、或いはPowerBookシリーズとは処理能力の面で雲泥の差がある。
少なくとも、PowerBook G4最終モデルと現行MacBookを比較した場合、圧倒的に現行MacBookの方が速いし安い。DTMでは意外とマシンスペックを要求されるから、うっかり中古品等を掴まされないように注意したい。

んで、次に問題となるのがMacBookにするか、MacBook Proにするかっつー話。
DTMに限るのであれば、安くて筐体も丈夫なMacBookの方が気軽に扱えると思う。

両者の違いは独立GPUを搭載しているか、またFireWire 800ポートやExpressCardスロットを搭載しているかという程度に過ぎない。単にUSBオーディオを繋いで鳴らす程度の用途であれば、MacBookでも必要十分なのである。

ただ、デスクトップマシンを持たずにモバイル機1台で頑張ろうというのであれば、MacBook Proという選択肢もあながち悪くは無い。
特に、外付けの高速ドライブを接続するような用途であればExpressCardスロットが絶大な効果を発揮するであろう。特にExpressCard経由でのeSATA RAID HDD接続なんて芸当はMacBookには絶対に真似出来ない。
それと、最近はVJを自前でやろうっつーミュージシャンも多いみたいだからそういう場合は独立GPUを搭載するMacBook Proの方が絶対にいい。MacBookで重たい映像素材を再生しようとすると意外にコケる。

千奈美にabingdon boys schoolの岸利至さん、あと確かmihimaru GTのmiyake君はMacBook Pro使い。miyake君の方はMacBookかも知んない。少なくとも一昨年のa-nationか何かで黒MacBook使ってんの観てるし。
やっぱデザイン面まで考えると黒MacBookとかMacBook Proはそれだけでカッコイイんだよなぁ…。

3. 総括。

結論をざっとまとめとくと↓

  1. Windows対応のDTMソフトを持っているのであればWindows PCでも致し方ないが、まぁ騙されたと思ってMacにしとけ。
  2. ただ単にDTMやりたいってだけであれば、安くて丈夫なMacBookがオススメ。打ち込み音源鳴らしたいって程度のライブワークには十分耐える。(※実際それで立派にメジャー路線走ってるアーティストも多数。)
  3. もし将来的にVJやりたいとか、それに準ずるハードワークこなしたいとか、多少資金に余裕があるとかいうのであればMacBook Proを買うっつーのも一つの手。但し筐体ぶつけて凹まさないように御用心。
  4. つーか自宅で本気でハードワークこなすんであれば少なくともiMac、出来ればMac Pro程度のマシンは1台あって然るべき。MacBookとは異次元の処理能力。

こんなカンジかなー。
まぁDTMに限らずモバイルマシンの購入をお考えの方の一助になればこれ幸いと。

ついでに、GarageBandでどんなコトが出来るのか御興味をお持ちの方はこちらをドウゾ↓

2 comments on “Core 2時代のモバイルDTMマシン選び。

  1. Macを30年愛してましたが、このたび WINに変えました。
    するとどうでしょう。 DTMやるならMAC って思ってた私に
    とって、かなりのカルチャーショックでした。井の中のカワズ
    だった。。。一度真剣に WIN に取り組んでみてはいかがでしょう。 きっと違った明日が見えてきます。
    生意気を申しました。ちなみに 有名どころのスタジオ等々が
    WINに変えているのご存知でしょうか?
    あなたに 幸あれ、、、。

  2. > mattobrain様
    コメント有難う御座います。

    スタジオレベルでもWinに移行しているという御指摘、
    至極真っ当な傾向だと思います。
    結局の所Pro ToolsなりCubaseなりが動作してくれれば
    いいというレベルになってしまうと、ハードが安い上に
    選択肢の多いWindows機の方がいい、という事なのでしょう。
    それでも、Logicを使いたいというユーザは必然的にMacを
    選ばざるを得ない(状況になってしまった)訳ですが。

    ただ、上記の選択は
    1. 自作してでもハードを安く上げたくて
    2. 必要なソフト及び機材は全て自分で調達出来て
    3. 症状の大小に関わらず自らトラブル対応出来る
    という、それなりにハード・ソフトに精通している
    ‘エンジニア寄りの人間’でも無い限り難しい話ではないでしょうか?
    mattobrain様が「きっと違った明日が見えてきます」と
    仰っているのも、おそらく相応のスキルをお持ちだからでしょう。

    幸か不幸か、私もある程度ハード及びソフトの知識を
    持ち合わせているので、その気になればWin環境を
    立ち上げる事は造作も無い事です。
    Mac ProにはWindows XPがインストール済ですし、
    職場ではWindows環境しか御座いません。
    MS DOSやWindows 3.1も使用していた世代です。

    しかし、少なくとも私に限っては、パソコンなる道具を
    ‘意識を脳に集中して操作する’ような場合、Windows OSだと
    明らかに何かが違うのです。
    最たる原因は、MS社がサードパーティに対して
    UIのガイドラインを明確に提示して来なかった事に
    あるのだろうというのが持論です。

    例えば、ソフトウェアの‘環境設定’をいじろうとしても
    Windowsの場合メニュー内の配置が違ったり、
    表記が違ったりします。
    Macの場合、殆どの場合アプリケーションメニューの中に
    用意されています。
    Human Interface Guideline等のドキュメントが‘充実’して
    いるのも、Macならではでしょう。

    Windows用のドキュメントも無い訳では御座いませんが、
    XCodeの雛形にはある程度出来上がったメニューバーが
    用意されていた。
    Visual Studioは雛形の時点で洗練されていなかった。
    開発者それぞれが好き勝手にUIを作り上げてきた結果、
    何だか統一感の無いGUIが蔓延してしまった。

    Windows環境は安くて、凡そ何でも出来る。
    それは事実です。
    しかし、PC耐性の無い一般ユーザにいきなりWin機を与えて
    さあ使いこなしてみろ! なんて言った所で、
    真っ当なマニュアルなりが無いとお手上げでしょう。
    事実、オフィスのように一見バリバリWindowsを使いこなして
    いるように見える環境であっても、根っからのMac使いである
    私より、周りの中堅社員の方が明らかにWindowsを使いこなせて
    いなかったりする。世の中そんなもんです。

    11歳の私は、マニュアル無しにMacintosh LCで遊んでいました。
    18歳の私は、MacでIllustratorを使いこなして同人誌を発行しました。
    21歳の私は、Windows2000の使い方がまるで分からず
    数千円もするマニュアル本を買ってしまいました。
    28歳の私は、かつてWindows XPでないと出来なかった作業が
    全てMacで完結出来るような環境を整えました。

    個人差は当然あるのでしょうが、MacとWinの差は
    生後何となく覚える母国語と、学校に通って習う外国語の
    ようなものなのではないかと思います。
    道具としての英語に興味があったとしても、日本国内で
    交わされる日常会話まで積極的に英語でこなしたいと
    思う日本人は、決して多くはない筈です。
    毎日使うものだからこそ、私は直感で操作するという
    道を選びました。

    ※このテの話題になると、ついつい長文になってしまいます…。
    こういうお話をさせて頂く瞬間がとても充実しているのです。
    何卒御容赦下さい。

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